第2章 1話
『ここから焦凍君の家までどのくらい?』
焦「20分もあれば着くと思う・・・」
思ったより遠いなと思ったが、まぁ今日一日限りのことだしいいかと思った。
一応遠回りをして帰ることになるので兄に連絡を入れておこうとスマホを取り出しメールを送った。
焦「お姉さん、雄英の人なんだ」
『うん、今年入学したばっかりだけどね』
焦「雄英ってすごく入るの難しいんでしょ?
お姉さんも強い個性を持ってるの?」
無表情でじっと見つめてくる目には、あー・・・と答えにくそうに苦笑いをしながら頬をかく。
『正直私の個性は全くヒーロー向きじゃないんだ・・・
ほとんどの人が没個性って言うと思うよ・・・』
の答え方にまずいことを聞いてしまったのかと思ったのか、焦凍から”ごめん”と小さく聞こえた。
『ううん!!
なんかごめんね!気にしないで!
それよりもっと楽しい話をしよう
焦凍君は好きなヒーローとかいないの?』
小学生に気を遣わせてしまったことに申し訳なさを感じながらも、この話題であれば大丈夫だろうとヒーローの話題を出す。
焦「ぼ、僕ね!!オールマイトが好き!!」
興奮気味に目をきらきらさせながらオールマイトのどこがすごいのか、最近ではどんな事件を解決したのかを語りだす。
『(さすが人気№1ヒーロー
話題に困ったときはあなたの名前を借ります)』
焦凍が熱く語るオールマイトの話に相槌をうちながらゆっくりと歩く。