第3章 2話
『あ、ありがとう』
焦「どういたしまして」
『あ、あのさ・・・』
もらったペンダントを手でいじりながら、焦凍の顔色を窺うようにちらちらと何度も目線を泳がせる。
『もうすぐ誕生日だよね?
こ、これのお返しに何か欲しいものがあれば・・・』
今まで誕生日は知っていたがいつもは既製品のお菓子などの手元に残らないものを渡していた。
焦凍からに渡す誕生日プレゼントもそうだった。
クリスマスプレゼントに関しては今回初めてもらったのだ。
ネックレスなど恋人に渡すようなプレゼントを貰って気恥ずかしいが、なにかお返しが出来たらと思う。
焦「いつも通りでいい
さっきも言ったがこれは俺が勝手にしたことなんだからが気にする必要はねぇよ」
『でも・・・』
焦「いい、気にすんな」
もうこの話は終わりという合図のように焦凍の視線がテレビに移る。
『(中学生に社会人の私が気を使われている・・・
情けない・・・)』
1/11は必ず仕事を切り上げようと決意した。