第14章 13話
爆「な・・・・」
『会話のできない口はいらないでしょ?』
ム「が・・・」
全ての歯をが一瞬で粉々に砕いた。
切島と鉄哲との特訓で使っていた突きを全ての歯に当てただけなのだが、焦凍と爆豪は見えていない。
どさ、と地面に落ちてきたムーンフィッシュはぴくぴくと痙攣している。
つけっぱなしだったマスクを取って呆然と立ち尽くす二人の前に行く。
『さ、施設に行こう
あいつは足の骨も砕いといたからほっといても大丈夫』
くるっと施設の方に歩き出したの手をぱしっと焦凍と爆豪が掴む。
爆「おい、ちょっとこっち見ろや」
焦「こっちを見ろ」
二人に言われてしぶしぶ顔を向けると気絶しそうなぐらいの力で頭を殴られた。
『え、痛い・・・』
痛さで若干涙目になっているを見て焦凍と爆豪は内心ほっとした。
先ほどまでのは別人のように見えていた。
いつもならできたとしても歯を全部折ったり、足の骨を砕いたりはしない。
爆「(こいつキレると情けをなくしやがんのか・・・)」
なにが原因でキレたのかわからないがキレていたときは口調も違った。
焦「怒ってたのか?今の」
『んー、あー、まぁ多分』
焦「なにがあった」
『なにが、ってわけじゃないけどいつもいつも攻めてきてみんなに恐怖与えるだけ与えて・・・
どうしてみんなばっかりこんな目に遭うんだろうって思ったら・・・
こう、血が騒いだというか・・・』
表情はいつも通りに戻っているため怖くはないが、キレさすと手加減が出来なくなるということがわかった。
爆「けっ、くだらねぇことでキレてんじゃねぇよ」
焦「それをお前が言うのか?」
爆「ああ!?やんのか舐めプ野郎!!」
『あ、兄さん
爆豪君と合流できたよ
今からそっち向かうから』
二人が喧嘩をしている後ろで相澤に連絡をとる。
相「わかった
・・・・お前機嫌直ってんな」
『え?』
相「いや、さっきまでキレてたろ」
『ばれてる』
相「しゃべり方がかわるからな
まぁ直ったんならいい
警戒を怠らずに帰ってこい
それからまだ何人かは森の中だ
見つけたら一緒に連れてきてくれ」
『了解』