第14章 13話
肝試しの脅かす側先行はB組。
A組は二人一組で3分置きに出発。
ルートの真ん中に名前が書かれたお札があるからそれを持って帰ってくること。
そして二人一組になるのだが、A組は5人補習の為一人余る。
緑「僕一人・・・?」
『あ、じゃあ一緒に行こうよ
私も回ってみたい』
緑「いいんですか!?」
嬉し涙を流す緑谷に頑張ろうねと声をかける。
焦「なら俺と一緒に・・・」
『轟君とは行きません』
焦「・・・・・」
ずーん、と落ち込んだ焦凍とつーん、としているにはさまれて緑谷が一人でおろおろしている。
緑「(先生がこんなに轟君を無視するなんて初めてだな・・・
なにしたんだろ・・・)」
友だちの為に何とかしてやりたいが順番になったのでとぼとぼと爆豪と先に行ってしまった。
緑「あ、あの先生・・・」
『ん?』
緑「僕なんかが聞くの間違ってるかもしれないんですけど・・・轟君と何かあったんですか?」
『・・・まぁ別に怒ってないんだけどね』
緑「え?」
『たまには向こうがあたふたしてくれてもいいと思わない?』
悪戯っ子のような笑みを浮かべるに緑谷は確かに怒ってないなと確信した。
なにかをしでかした焦凍を困らせる為にやっているのだと。
『内緒だからね』
緑「はい」
ほんわかとした時間が流れていたのに、それを裂くような異臭が急に立ち込める。