第14章 13話
合宿二日目。
相「おはよう諸君」
早朝なのでみんな眠そうにしているが、相澤の真剣な言葉に徐々に目を開いていく。
ちなみには朝からちゃんとコスチュームを着ている。
爆豪に体力テストの時のボールを渡し、どれだけ伸びているかを測ると言う。
爆「んじゃ、よっこら・・・
くたばれ!!」
(((くたばれ・・・・)))
初回の体力テスト同様暴言をはきながら飛ばしたボールは遥か彼方まで飛んで行った。
しかし結果は入学時に比べて4mほどしか伸びていなかった。
相「約3か月間様々な経験を経て確かに君らは成長している
だがそれはあくまでも精神面や技術面あとは多少の体力的な成長がメインで個性そのものは今見た通りでそこまで成長していない
だから今日から君らの個性を伸ばす
死ぬほどきついがくれぐれも死なない様に」
にやっと笑いながら言う相澤に寒気がする生徒たち。
どれだけ過酷な訓練なのだろうかと。
『じゃあ用意してあるから移動しようか』
の言葉にぞろぞろと生徒たちが着いていく中、先ほど爆豪が投げたボールを見てぼそっと切島が余計なひと言を言った。
切「そういや先生ってボール投げどれぐらい飛ぶんですか?」
『え・・・』
確かに気になると周りもざわざわし始めてしまった。
『ふ、ふつーかな』
切「へぇ、爆豪より飛ぶんすか?」
『い、いや・・・そんなには・・・』
切島が質問してくるのは純粋に”漢”として尊敬しているのことが知りたいからだ。
相「やってやりゃあいいじゃねぇか」
『相澤先生・・・』
ほらよ、とボールを渡してくる相澤を睨みつけながらしぶしぶ生徒たちとは逆の方向を向く。
どんな大記録が出るのだろうとわくわくしている生徒たちの視線には胃が痛くなる。