第14章 13話
『頭の下にこれひいて』
自分が着ていたスーツのジャケットを脱ぎ、青山の頭の下に置く。
あとは、と何かできる事はないかと考えていると、切島がスマホで乗り物酔いに効くツボがあると調べてくれた。
座席と座席の間にしゃがみ込み教えられたツボを押す。
焦「ここ座るか?」
地面に膝をついているを見て退くべきなのではと思い、言ってみるがは大丈夫だと首を振る。
『ていうか補助席しんどかったら私の席空いてるし座っていいよ』
の席という事は相澤の横。
寝ている相澤の前を横切って座らなければならない。
焦「・・・・いや、ここでいい」
『そう?』
その後青山の為に全員でしりとりやクイズが始まった。
だがどちらも青山の酔いを醒ますには至らなかった。
次は何をしようかと考えているとき一番後ろの席から苦しそうな声が聞こえた。
この声は・・・と全員が振り向くと思った通り息を荒くした峰田がいた。
峰「せんせぇ・・・オイラも酔っちまった・・・」
『え、大変!』
(((嘘っぽい・・・)))
自分の意思で顔色を悪くできるのか、見た目にはつらそうな表情に見える。
青山の顔色が先ほどより良くなっているので、念のため見に行こうと後ろに行こうとしたが補助イスに座っている焦凍が退かない。
『えっと、悪いんだけど一回だけどいてもらえるかな?』
焦「・・・なんとなく、嘘のような感じがする・・・」
焦凍は峰田をちらっと見て、確証はないがなんとなく行かせない方が良いと本能が告げている。