第13章 12話
治癒後の体力消耗があるのでは少し保健室で休んでから帰ることになった。
焦凍が送るので残ると言ったが、相澤がいるので遅くなる前に帰る様にと言われしぶしぶ帰って行った。
相「ま、お疲れさん」
『うん』
相澤が一応送ってくれると言うので駅まで二人で歩いている。
相「よかったじゃないか
これで轟の傍にいる権利が親公認ででたんだから」
相澤は交際や結婚は別と言われたことは取り敢えず黙っておこうと思っている。
『うん
そうだね』
相「・・・なんだ、嬉しくないのか」
声があまりうれしそうでないに相澤が顔を見ると、勝ったとは思えないほど不機嫌そうな顔をしていた。
『まぁ・・・勝ったっていうか・・・
エンデヴァーさんがあきれて勝たせてくれたって感じだったじゃない・・・』
相「(こいつ・・・本気で勝つつもりだったのか・・・)
どうしてお前は自分のことになるとそうマイナス思考になるんだ
あのエンデヴァーがどんなに相手に呆れてたって、どんな奴にも情けで勝たすような人だと思ってんのか?」
『いや、思わないけど・・・』
相「じゃあお前はあのエンデヴァーにそう思わせた奴ってことだ
それに長年の念願叶ったんだ
もう少し嬉しそうにしろっての」
ばん、と強く背中を叩けば結構痛かったのか涙目で睨まれるが相澤はしれっとしている。
相「ほれ、こっからは帰れんだろ」
気が付けば最寄駅。
『・・・ありがと』
じゃあまた学校でと家に向かって歩き出そうとすれば、相澤が思い出したように”あ”と呟いた。
『なに?』
相「轟と付き合うのはいいが他の人の目を考えて行動しろよ
俺たちは教育者なんだ」
『・・・・わかってるよ』
相「まぁ学校と俺に迷惑がかからないなら別に何をしてもいいがな」
ひらひらと後ろ手に手を振って去っていく相澤を見送って、も踵を返し帰路につく。
『(・・・付き合う、か)』