第13章 12話
エ「焦凍よ」
焦「・・・・・」
エンデヴァーが焦凍に話しかけるが、視線だけ寄越され返事はされなかった。
エ「お前もまだまだだな」
焦「んだと!!」
エ「お前の為に戦い、お前の為に傷ついた者に対してお前が一番に諦めるな」
焦「!!」
エ「は倒れていない
諦めてもいない
目も死んでいない
そんなやつに対してもう十分だと声をかけることがお前のやることか」
焦「・・・・」
『エンデヴァーさん?』
エ「くだらん・・・」
その場にどかっと座ったエンデヴァーは胡坐をかき、頬杖をつく。
エ「今回だけだ
その最後まで倒れない姿勢
見事だ」
その言葉の直後に終了を知らせるブザーが鳴る。
終了時立っていたのは。
今回のルールではこの場合エンデヴァーの負け。
『まさか・・・』
エ「焦凍を俺から奪い取りたくばもっと強くなることだ
焦凍、お前もな」
すくっと立ち上がり、すたすたとグランドから出ていく後ろ姿にも焦凍も何も言えなかった。
気が抜けたはその場にへなへなと座り込む。
焦「!
大丈夫か」
『う、うん
気が抜けただけ・・・』
わざと勝たせてくれた。
そんなことをしても何のメリットもないのに。
けれど、これで離れなくていいんだと思うと涙が溢れてきた。
『よ、よかったぁああああ』
焦「・・・・
ありがとう」
大泣きするの傷に響かない様に抱きしめ、焦凍もほっとしたように笑った。
相「最後、お情けですか?」
エ「あそこまで立ち向かってくる者はそういない
ましてやこのエンデヴァーに対してな」
相「譲れないものがあったんでしょう
これで親も公認ですか?」
エ「傍にいることを認めただけだ!!
交際や結婚などは許さんと伝えておけ!!」
相「(頑固・・・)」