第13章 12話
そして開始から4時間経過。
プ「(こりゃそろそろ止めねぇとやばいぜ、イレイザー)」
相「・・・・・」
戦況はどう見てもの劣勢。
肌が見えている部分はほぼ火傷、左腕は岩にぶつかったときに折れたのかさっきから動いていない。
脚も打撲痕で青くなってきている。
対してエンデヴァーは全身に切り傷があるが、に比べれば大したことのない傷だ。
上「もうこれ・・・勝てねぇって・・・
相澤先生!!止めた方がいいって!!」
相「俺は最初から何があろうと止める気はねぇよ」
八「ですがこれではあまりにも・・・」
酷過ぎるとモニターを見つめるがは諦めていない。
緑「ねぇ・・・轟君」
焦「なんだ」
緑「僕ね・・・君だけだと思うんだ」
焦「なにが」
緑「この戦いに決着をつけられるの
そんなに血が出るほど拳を握りしめて、泣きそうな顔して後悔してるならさ
最後まで応援しようよ」
焦凍はモニターから目をそらすように視線を地面に向ける。
焦「応援・・・してる・・・」
緑「ううん
気づいてないかも知れないけど轟君は先生に一度も”頑張れ”って言ってない」
焦「!?
え、俺言ったつもりで・・・」
一昨日からの会話を振り返ってみると、確かに信じてるや応援してるとは言ったが頑張れとは一言も言っていなかった。
緑「二人で話した時はわからないけど、昨日も今日も一度も頑張ってほしいとか頑張れとか言ってない」
焦「・・・・・・」
緑「きっと轟君は先生に頑張ってほしくないんだと思うよ
頑張れば頑張るだけ先生は傷をつくる
大事な人だから応援したいけど怪我をしてほしくない
だから頑張れって言えないんだ」
焦「緑谷・・・」
緑「でもね、僕にもあったんだ
言ってほしい言葉を言ってほしかった人から言ってもらえなくて・・・
けど、ある日僕のあこがれの人からその言葉を言ってもらえて涙が出るぐらい嬉しかった
だから、轟君は言わなくちゃいけない
君にしかできないことなんだ」
緑谷にそう言われ、焦凍はモニター室を飛び出していった。
相「(緑谷・・・なかなかやるな)」