第13章 12話
相澤の話に全員が耳を傾けている頃、二人の戦いは動きを見せていた。
エ「どうした
今日はいつもより息が上がるのが早いぞ」
『はぁっ、気のせいじゃないですか・・・
(やっぱ個性使われるときついな・・・)』
大きな怪我はないものの、ところどころ火傷が目立ってきた。
一方でエンデヴァーはほぼ無傷。
いつもの攻撃に加えて炎を出してくるため、体力の消耗がいつもより早い。
流れてくる汗を拭いながら、どう攻撃しようかと頭の中で考える。
エ「・・・何年もしぶといやつだ
普通ならあきらめる」
『そんな簡単に諦められるのならとっくに諦めてますよ!!』
刀を振り下ろすが簡単に片手で止められる。
だが、それをわかっていたは止められる前に足を上げ、止められた瞬間に刀を蹴る。
エ「むぅっ・・・」
腕から血が出たエンデヴァーは面白いとまた笑う。
エ「飽きないな
この俺に傷をつけるとは・・・」
『私だって何年も実力おんなじじゃないんですよ
没個性には没個性なりの戦い方があるんです』
エ「・・・お前がザコ個性なのが残念なところだ」
『いえ、私の個性がエンデヴァーさんみたいな立派なのだったら私は体をここまで鍛えようとは思わなかったでしょう
だから、私はこれでいいんです』
エ「なるほどな
そういう考えもあるか」
戦いの中でも笑って話をする二人は死闘を繰り広げているようには見えない。
お互いに力を認めている。
エンデヴァーも言葉にしたことはないが、のことは気に入っていた。
いつしか焦凍の事を抜きにして戦いたいと思うほどに。
もエンデヴァーのおかげでここまでやれるようになったことに感謝をしている。
これも言葉にしたことはないが。