第13章 12話
プ「今んとこお互いに全力じゃないって感じだな」
相「ああ・・・」
モニター室では応援に来たはずなのに全員静まり返っている。
緑「僕らの時とは動きが違う・・・」
切「すげえな・・・」
個性を使っているエンデヴァーに対し、個性を使わず立ち向かうに生徒たちは刺激を受ける。
相「(まぁこれはこれで連れてきてよかったか)
あいつの肉弾戦での攻撃が蹴り技メインな理由、わかるやついるか?」
このまま授業のようにして見せた方が合理的だと判断し、いつもの様に生徒たちに質問する。
八「・・・武器が刀だからですか?
手を傷つけてしまっては武器を握れないから・・・」
相「まぁそれもある
ただ、理由はもっとシンプルだ
腕よりリーチが長くて、腕より攻撃力が高い
それだけだ」
飯「た、確かに先生のおっしゃる通りですが、時には拳を使った方がいい場面もあるのでは?」
相「その通りだ
だがまぁ見ての通りあいつに筋力はない
どっちかつーと個性使わない平均女子より少し上程度の筋力しかないんだ」
相澤の言葉に信じられないと生徒がざわつく。
相「個性を戦闘で使えないと知ったときあいつは自分なりに考えて筋力をつけようとした
けれどは体質上筋肉がつきにくいみたいでな
それを知ったとき蹴り技メインに変更したんだ」
切「で、でもあの蹴り結構重かったっすよ?」
相「それはあのブーツがサポートしてるからな
が蹴りを当てればその約5倍の威力が出る
これも筋力のないがぎりぎり耐えられるように作られてる」
ただ強いと思っていたが苦労してあそこまで強くなったと知り、自分たちの戦い方を見直してみる。
個性にばかり頼っていたところはなかっただろうか。
純粋な身体能力を上げる努力はしてきただろうか。
相「ちなみにあの刀も特注な
普通の刀じゃが抜いた瞬間に砕ける
筋力のつきにくいがあそこまでなれたのは唯一、剣を扱うことに長けていたからだ
今じゃ居合のスピードを初見で捕らえられる奴はほとんどいない
あいつはたったそれだけを武器にこの雄英で3年間を過ごしきった」