第10章 9話
グ「悪いとは思ったがさっきの話聞かせてもらった」
『ああ
別にいいですよ』
もぐもぐとたい焼きを食べながらなんてことはないという顔をするにグラントリノは大声で笑った。
#NAME1#は一番話したい人に話す事が出来たので、もう誰に聞かれていても大した問題ではない。
グ「こりゃあの轟が苦戦するのもわかるわい」
『ずーっと引き分けですけどね』
グ「あいつと引き分けなだけで十分すごいがの」
『勝たなきゃ意味ないんです
特に今度のが最後ですから』
グ「まぁそのことに関しては特に言いたいことはない
頑張れとしか言いようはない
話は別にあってな
あんた雄英の先生なんだって?」
『一応・・・』
グ「緑谷・・・あいつに戦い方を教えてやってほしい」
『え、戦い方ですか・・・?』
グラントリノ言いたいことがわからず首を傾げる。
グ「ああ
あの轟と引き分けにもっていけるなんてやつはそうそういない
それに先ずあいつは力を使いこなすために体を完成させる必要がある」
『まぁ確かに・・・
けど私は力がないので力を頼りにした戦闘はできませんよ』
グ「わかっとる
だが、スピードも必要になってくる
個性を使わずまずは自身の身体を個性に耐えれるようにすることが先決」
グラントリノ言いたいことはわかったが、果たして力になれるのだろうかと悩む。
グ「おまえさんのことで一番わからねぇのはそんだけの力もってながら自信がねぇってとこだ」
『・・・・一番勝ちたい人に勝ててないからかもしれないですね』
グ「轟のことか」
『あの人に勝ちたくて勝ちたくて鍛えてきたのにどんなに頑張ってもいつも引き分け
だからかもしれないですね』
力なく笑うにグラントリノはため息をつきの頭をぱしっと叩く。
グ「なにかの為にそこまで頑張れるあんたは強い
誇れ」
『ありがとうございます』
ちょっと泣きそうになったのはグラントリノには内緒。