第10章 9話
『(間に合え・・・!)』
ステインの刀が焦凍に当たるより少し早く地面に足の着いたは、焦凍の方に手を伸ばし抱きつく様に飛び出した。
焦「おいっ・・・!」
少しだけ背中にぴりっとした感覚がしたが、ステインは刀を振り切ることはできなかった。
飯「レシプロ・・・
バースト!!!」
復活した飯田が間一髪のところでステインの刀を真っ二つに折る。
吹っ飛ばされたステインを追いかけ、追撃していく。
焦「おい!!
なんで庇った!!」
『当たり前じゃない
それに大したことないから大丈夫だよ
そんなことよりまだ終わってないから先にあっちを片付けるよ』
また守られた。
左を使っていたのに。
ぎりっと歯を食いしばり、言われた通り今は目の前の敵を倒すことに専念する。
飯「轟君も、緑谷君も、先生も関係ない事で・・・申し訳ない・・・」
緑「またそんな事を・・・」
飯「だからもう二人にこれ以上血を流させるわけにはいかない」
『(やっぱお兄さんの事か
兄さんから飯田君のお兄さんが敵にやられたとは聞いてたけど・・・)』
辛そうな顔をする飯田になんと声をかけるべきか悩む。