第8章 7話
爆「くだらねぇ」
そのざわつきを終わらせたのは爆豪の低い声と前の椅子を蹴る音だった。
そのまま不機嫌顔でどこかに行こうとするのを切島が止めるが、”便所だくそが!ついてくんな!”といつも通り怒鳴られて帰ってくる。
上「ちょっとからかいすぎたか?」
切「いや、でもあの反応だと・・・」
騒ぎ過ぎてしまった点は反省すべき点だと全員思ったが爆豪の態度はどう見てもを意識しているようにしか見えなかった。
緑「(かっちゃん・・・)」
客席での話をされている間、は焦凍の元へ来ていた。
控室ではなく人気のない場所にあるベンチに座っていたため、は近づいて横に腰を下ろす。
『何か言われたの?』
誰に、とは言わず問えばぽすんとの肩に頭をのせてきた。
焦「いつも通りだ
いつも言われてることを言われた」
『そう』
それがどんなに焦凍の心を揺さぶるかわかっているは、肩に乗っている焦凍の頭を撫でてやる。
焦「ちょっとむしゃくしゃしてた」
『うん』
焦「瀬呂には悪い事した」
『うん』
焦「」
『うん?』
焦「・・・ありがとう」
いつもそばにいてくれて、何も言わないでいてくれて、甘やかしてくれて。
『・・・いいえ』
爆「・・・・けっ」