第8章 7話
2回戦目は焦凍と瀬呂。
『(あれ?
焦凍君機嫌悪い・・・
エンデヴァーさんに何か言われたのかな・・・)』
見るからに不機嫌そうな顔をしている焦凍を見て、あんな顔に出来るのは一人しかないと小さくため息をつく。
プレゼント・マイクのスタートの声に合わせて瀬呂が攻撃をしかけるが、
『(まぁ機嫌悪そうだし仕方ないか)』
一瞬で作られた大氷壁。
1-Aの応援席の前にまで来ている。
『さむ・・・』
会場がどんまいコールに包まれる中、目の前に氷があるので一瞬にして気温が下がり寒くなった。
焦凍が氷を解かすまでの辛抱だと腕をさすっていると、横から体操服の上着が飛んできた。
爆「着てろ」
『え、でも爆豪君が寒いでしょ?』
体操服の上着を脱いでタンクトップになった爆豪は見てるだけで寒そうだ。
爆「いいから着てろって言ってんだろうがよ!!
一回で聞けやカス!」
『ありがとう』
彼なりの優しさなのだろうとしばらく借りることにした。
お礼を込めて頭を撫でてやると思いっきり手を振り払われた時は優しさなど見えなかったが。