第2章 『先輩』じゃなくて【ケイ監】※微裏(仮)
「んんん〜〜…眠い…眩しいっ……!!」
オンボロ寮の無駄に大きい窓から差し込む光に今日も少し苛立ちを覚えながら目覚める。
学校に着いたらせめてレースカーテンでもつけてもらえるよう学園長に頼もう…
なんて思いながらベッドの上で少しの間ぼんやりする。
「……あっ」
そういえば、と思い出して学園長に貰ったスマホを手に取る。
と同時にポコン、と誰かからメッセージが来た。
『ユウちゃんおはおは〜☆
もう起きてた?準備できたら迎えに行くね〜
じゃあまた後で〜☆』
「ふふっケイト先輩だ」
おはようございます。待ってますね!と簡単に返事をして、ベッドから立ち上がり準備を始める。
そして着替え、リュックの準備を終えて鏡の前に立つ。
「寝癖無し!服のシワなし!リボン曲がってない!隈も無し!よし!」
ケイト先輩の恋人である私は、隣にふさわしい人物を目指して自分磨きを頑張っている。
もちろん女の子の扱いに慣れているから可愛いって絶対言ってはくれるけど。
そうこうしているうちにケイト先輩が着いたみたいだ。
「ユウちゃーん」
オンボロ寮の扉の前でケイト先輩の声がする。
「ユウ!ケイトがもう来てるんだゾ!!」
「はーーーーい!待ってもう出るから!」
急いでリュックを背負い、もう一度鏡を見て扉を開ける。
「おはようございますケイト先輩!!」
「ユウちゃんグリムくんおはおは〜☆」
眩しいっ……いや太陽じゃんケイト先輩……!
なんでこんな素敵な人と付き合えたんだ私……