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明日も君の隣で【twst】

第3章 ケーキより甘く、タルトより苦く。【トレ監】※裏


「…もう寝たか……」


少しの光とベッドの揺れで私は目を覚ました。


「…とれ…せんぱ……」
「あぁ…すまないな。起こしたか?」
「いーえ…なんかいいにおいがしますね…」
「ユウ?寝ぼけているのか?」
「おきてますよぉ…シャンプーのにおいですか?…すきです…ふふっ」
「…っ」


はぁ…と短めのため息をついたあと、トレイ先輩がベッドに入ってくる。


「あれ…いっしょにねるんですか?」
「ん?あぁ…狭いだろうが勘弁してくれ。」


そしてトレイ先輩は私を抱きしめたあと、片手でメガネを外して枕の脇に置いた。



「…っ…」
「ユウ?どうしたんだ」
「ちょっ…あのっ…そこで喋らないでっ……」


耳に息が当たってくすぐったくて…言おうと顔を上げると、唇が当たりそうな距離に体が固まった。

何より問題なのは…


「メガネ取ってる時にこっち見ないで下さいっ………!」
「どうしてだ?目つきが悪いのは勘弁してく」
「ぎゃ、逆です…!!かっ…かっこよすぎて直視出来な………」
「暗くてあまり見えないだろ?」
「月の光で見えるんです…!」


少し意地悪そうな顔で微笑むトレイ先輩に思わず顔を背ける。

なんでこの人はいっつも余裕そうなんだ…


私が色仕掛けしたってきっと顔色ひとつ変えてくんないんだろうな…




「ユウ?」
「…悔しいです………」
「?」


至近距離で当たる低い声に、

メガネを外した時の少し鋭い目つきに、

お風呂上がりのシャンプーの香りに、

くっついている肌に、

私はこんなにもドキドキしてるのに、

トレイ先輩は余裕そうで。



「…」

すると、トレイ先輩がさっきより強く抱きしめてくる。


「トレイせんぱ…」
「トレイ」
「ト、トレ…イ…」
「どうした?」
「いいいいいやなんでもっ…」


やっぱりずるい…私にもドキドキして欲しいのに………


「ト…レイ」
「なんだ?っ…!」
「——…」


意を決して私から軽くキスをしてみる。

トレイ先輩の様子を伺うように、顔を上げると——



「んんっ……!?」
「っはっ…」

抱きしめられていた手はいつの間にか頭の後ろと腰のあたりに添えられていて、頭の後ろに添えられた手は時々髪を梳いている。


何度も角度を変えながら続く深いキスに耐えられなくなってきて…





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