第7章 遊びのくせに【フロ監】
そのまま、私たちは寮でゴロゴロしておくことにした。
グリムはといえば当分起きそうに無い。
『いざとなったら眠らせるよぉ』と言うフロイド先輩は結構怖かった。
「…寒くないですか?ボロいので隙間風とか…」
「だいじょーぶ。寒いのぉ?」
「いえ…わた…僕は大丈夫です」
「オレの前では『私』でいいんじゃねーの?」
「…」
「まぁ無理しなくていーけど。ユウの好きにしなよぉ」
そういって私の髪を指に絡めて遊び始めた先輩。
まだ警戒心があると思われてんのかなぁ…
私は思い切って髪に絡められた指先を、そっと握った。
「!ユ、…」
「…警戒なんて、してないです…慣れてないだけで…」
「そんなこと言って良いのぉ?」
「え」
「今ぁ、オレとユウ、二人だよぉ?」
「!……はい」
「覚悟できてんの?」
「…はい」
「まぁでも今日はしなぁい。ゆっくりするから」
先輩なりの優しさなんだろうなぁ。
そう思うと胸がきゅんとした。
「なんか腹減ったなぁ…適当に買ってこようかぁ」
「食材はあるので見窄らしくてよければ作りますよ」
「ほんとぉ?じゃあ待ってるねぇ」
「はい!」
台所に行き、冷蔵庫(学園長におねだりした)を開けて食材を確認する。
ぱぱっと作るならスクランブルエッグ…いや目玉焼きとトーストかな。
「さて、作ろぉ…おわっ!?」
「いいねぇエプロン。似合う似合う」
「びっくりしたぁ…」
「指輪も付けてっしぃ、奥さんじゃあん」
「……そ、うですね…」
「あはは〜何作んの?」
「目玉焼きトーストとスープですかね…」
「いいじゃあん。見守っとくねぇ」
「や、やけどしますから!」
フロイド先輩は後ろから抱きつき頭に顎を乗せている。
万が一油が跳ねたら…
「じゃあ防御魔法張っとくねぇ〜」
「そういう問題では無いんですけど…」