第7章 守護神とエース
山口「ねぇねぇ!舞花ちゃん今日どうしたの?」
『え?』
月島くんと山口くんと体育館に行く途中。山口くんにそんなことを聞かれた。
山口「なんだか今日、いつもと違う感じがしたから...。あ、悪い意味じゃないよ!」
焦りながら顔の前でパタパタと腕を振る山口くんに、微笑ましく思いながら、私は答える。
『えっとね。ちょっと変わってみようと思って...。』
月島「変わる?」
ついさっきまで興味が無さそうにしていた月島くんも話に入る。
『う、うん!私、もっと色んな人と仲良くなりたいから、だから私からみんなを好きになろうと思って...。』
私は、私より全然背の高い2人を下から見上げて笑う。
『2人のことも、ちゃんと好きになるからね!ニコッ』
月島&山口「っ!///」
そう言うと、2人は固まってしまった。
あ...あれ?せっかく笑顔の練習したのに...。変だったかな?
はっ!もしかして好きになられるの嫌だったのかも...!
『あ、あの!嫌だったらごめんなさい!迷惑ですよね!』
私は、サッと距離を取り、勢いよく頭を下げる。
すると、
山口「い、いやいや!全然!ちょっとビックリしただけだよ!」
月島「...面倒くさくなるから早く顔上げて。」
『は、はい...!』
言い方はぶっきらぼうだったけど(山口くんは違うけど)何だか大丈夫だったみたいだ。
私は、少し心が軽くなりながら体育館へ向かった。