第7章 守護神とエース
次の日。
『スーハースーハー...。』
これで30回目の深呼吸。
『よ、よし!』
私は意を決して、教室のドアを開ける。
ガラララッ
『お、おはようございますっ...。』
最後の方が小さくなってしまったけれど、確かに言えた。
すると、
「おはよ〜。」
「おはよう桜葉さん!」
と、クラスメイトに話しかけて貰えた。
『お、おはよう!』
私は軽く挨拶しながら席に着く。
人見知りの私が、どうして急に変わったのかと言うと、昨日の及川さんの言葉。
─────舞花ちゃんが仲間を好きにならないと!
ただいまこれを実践中です!
男子生徒「オーッス月島!今日もイケメンだな!笑」
月島「.....おはよ。」
山口「流石だねツッキー!」
月島「山口うるさい。」
山口「ごめんツッキー!」
いつものやり取りが聞こえてきた。
月島くんが隣の席に座り、その前で山口くんが話している声が聞こえる。
よ、よし!
『お、おはよう月島くん!山口くん!』
なるべく相手の目を見て、ニッコリと!
すると、月島くんと山口くんは一瞬驚いた様な顔をしたけど、すぐに、
月島「...おはよ。」
山口「おはよう舞花ちゃん!」
と返してくれた。
よ、良かった...返して貰えた...。
まだこのくらいだけど、私にとっては大きな一歩だった。