サバイバーに裏切られたのでハンターになって復讐しようと思う。
第31章 試合★
「死ね」
言葉とは裏腹に、笑顔で殴る。見事命中した。
「よし、吊るすか。メリゴの椅子壊されてたし、こっちでいっか」
私が丁度板の間に入った瞬間、板を当てられた。
しまった、油断してた!
「誰だ」
板の向こうにいる人物を見る。
イソップだ。
「ごめんなさい、夏葉さん」
本当に申し訳なさそうな顔でイソップが言う。
「この人たちがどんなにクズでも……助けなくてはいけないんです。ごめんなさい…代わりに、僕を吊って下さい」
怯えながら言うイソップを見て、殴れる筈がない。きっと、今のターゲットがイソップなのだろう。
「君だけ残して後の全員飛ばすのが目標だから。君の意見も事情も、私には関係ない。じゃあね」
私はノートンの足跡を辿って行った。
絶対に許さない。みんな、同じ人間なのに。
ふざけんな。私の親友をよくも。
殺意のみを胸に宿らせながら、ノートンの所へたどり着いた。