サバイバーに裏切られたのでハンターになって復讐しようと思う。
第24章 行方不明
その後、夏葉がうとうとしだしたのでお開き、という風になった。
勿論私は、ジョゼフが夏葉に如何わしい事をしないか見張るために二人についていった。
「むぅ…わっ」
途中、夏葉が眠りの世界に引き込まれかけて、足の力が抜けてこけた。ジョゼフはあまりにも急な出来事に、体が追い付かなかったらしい。
「わっ……大丈夫?怪我とかはない?支えられなくてごめん。」
「ん…へーき。」
夏葉がまたうつらうつらとしながら歩く。
さっきの事もあって見ていられなくなったのか、ジョゼフが夏葉の前でしゃがんで背中に乗れるようにした。
夏葉は素直にピタッとジョゼフの背中にくっついた。そしてジョゼフはそのまま立ち上がると、ぴょんと跳ねて夏葉を背中の上の方にあげた。
「夏葉ちゃんはかわええなぁ。ジョゼフはんおやすみ。」
途中で会った美智子に撫でられながらも、夏葉はジョゼフの背中の上で寝てしまった。
正直すやすやと心地良さそうに眠る夏葉の頬に触れたかったが、触れないので我慢する。
ジョゼフの部屋に着き、夏葉はベッドの上にそっと寝かせられた。
「んん……今日は疲れたな。僕もカメラの事は明日にしてもう寝よう。多分居るんでしょ?おやすみ、ジャック。」
ジョゼフはそう言って夏葉の隣に寝た。見えてはいなさそうだが、気配などで分かるのだろうか。
「ジャック……むにゃむにゃ…」
夏葉が寝言で私の名を呼ぶ。可愛いものだ、と思いながらも、私は自室に戻った。
ジョゼフの部屋でこのバグが直ってしまったら、部屋から出るのが難しいから。
「ふぅ…。このバグは困った事も有りましたが、夏葉が私をどれくらい想っているのかは分かりましたね。」