サバイバーに裏切られたのでハンターになって復讐しようと思う。
第24章 行方不明
夜になった。
相変わらず私の体は透けたままで、ロビーとナイチンゲールにしか認識されなかった。
「そ、そういえば、夏葉ちゃんは今年何歳なの?」
「……21」
「そうなんや!若くてええなぁ!」
夏葉がなついているはずの美智子にまで素っ気ない態度を取っている。これは…美智子もかなりショックだろう。
話が進んでいくうちに、夏葉が聞き捨てならないことうぃ言った。
「……ジョゼフ、今日一緒に寝て。私、一人じゃ寝らんない」
「うん。別にいいよ。ベッド使って寝ていーよ。僕はその辺で雑魚寝でもしておくから。」
「一緒に。」
「え?」
「だから、一緒に寝てってば」
夏葉が少しむくれながら言う。してほしいことがうまく伝わらなくて苛々しているのだろう。
「あぁ、ベッドで一緒に寝てってこと?」
こくん、と夏葉が頷く。
「でも、かなり狭くなると思うよ?僕の部屋のベッドシングルだし。それでよければ一緒で良いけど。」
「何でも良いから一緒に寝て。」
夏葉がまたジョゼフの袖を掴む。
「随分と気に入られているんだな、ジョゼフは。」
范無咎が少し不機嫌そうに言う。そういえば、范無咎も夏葉の事をそこそこ気に入っていたのだったな。本人は気づいていないが。
「あぁ、まぁね。なんかお兄ちゃん扱いされてるみたい。」
「ぎゃはは!ジョゼフが兄ちゃん?じいちゃんの間違いじゃねぇのか!?ぎゃははは!」
「ジョーカー…切り刻まれる覚悟は出来ているんだね?」
「ふぇぇぇぇ」
ジョゼフがサーベルを取り出すと同時に、夏葉がその場の喧嘩が始まりそうな空気に負けて泣き出してしまった。
「ジョゼフはん、夏葉ちゃん泣かせたらあかんやろ!夏葉ちゃんはええこやなぁ。」
そう言って、夏葉を抱っこしてあやす。母親のようだ、とその場にいた全員が思っただろう。