サバイバーに裏切られたのでハンターになって復讐しようと思う。
第24章 行方不明
「ごちそうさまでした!」
「うむ。食器は置いておけ。我が洗う。」
「うん!お願いします!」
私は言われた通りに、シンクに食器を置いてみんなの居るところへ戻った。でもやっぱりジャックはいない。
「どうしたんだい、夏葉。」
「あ、ジョゼフさん。ジャックがやっぱりいないの…。」
「部屋に居るんじゃないかな?一度見てきたら?」
「うん…。」
ジョゼフさんの言葉に頷くと、私はすたこらさっさと自分達の部屋に戻った。
すたこらさっさって古くない?
私はドアを開けて、「ジャック~…」と呟く。返事はない。本当にどこに行っちゃったんだろう。
もしかしたら置き手紙のような物もあるかもしれない、と部屋を探してみるが、それらしき物は無かった。
ジャックが居ないことに不安の様な感情と、何処に行ってしまったのかという心配で涙が出てくる。ハンターもサバイバーも、荘園からは出られないはずなのに。
「夏葉、見つかった?」
「ふぅぅぅ~……」
様子を見に来てくれたジョゼフに泣きながら抱きつく。ジョゼフは、居ないのか、と察して頭を撫でてくれた。
「ジャックいないのぉぉぉ」
「うん、居ないね。この荘園は、色々とアップデートとかをした直後にバグが起こるから、もしかしたらジャックがそのバグに巻き込まれているのかも。」
「ジャック死なない?」
「…それは僕には分からないなぁ。」
「ジャック死んじゃぅぅぅぅ」
「あぁ、泣かないで。ほら、ハンカチ貸してあげるから。」
心境的にそれどころではない私がハンカチを受け取らずにピーピー泣いていると、ジョゼフがどうしようかと困った様子で私の涙を拭いてくれた。
ジャックはどこに行ったんだろう。