サバイバーに裏切られたのでハンターになって復讐しようと思う。
第23章 改装
朝日と小鳥のさえずりで目を覚ました。
「んん…」
どうやら、私はあのあと眠っていたらしい。体がだるいような軽いような…。
周囲を見回してみるが、ジャックの姿が見当たらない。いつもは一緒に居てくれるから、少し不安を感じた。
「ジャック…?」
名前を呼んでみるも、返事がない。きっと何かの用事があるのだろう。
けれど不安を拭いきれずに、廊下に出てみる。けれど、人の気配がない。
「おや…夏葉。」
誰かに名前を呼ばれて後ろを振り向いてみると、そこにはレオさんが居た。
「あ、レオさん!あの、みんなの気配が無いんですけど、何処に居るんでしょうか?」
「……助けてくれ…」
レオさんが困った様な顔をして助けを求めてくる。何があったんだろう。
「私が出来る限りの事はします。…何があったんですか?」
「実は…」
レオさんの話を聞いてみたところ、荘園が改装されたそうだ。ハンターもサバイバーも、お互いの部屋に行けるようになったらしい。レオさんは、家族にいつでも会える、と喜んだそうだ。
そして、ナイチンゲールにこの事を皆に話してくれ、と言われたそうだ。
レオさんが喜んでその改装の事を皆に話すと、みんなの中の空気が一瞬で変わったそう。そして、皆揃ってそのサバイバー館とハンター館を繋ぐ通路に行ってしまったそうで。
レオさんがついていってみると、ハンター全員がサバイバーに襲いかかりそうな勢いで突撃したみたい。私の事を虐めた奴らを潰そうと。
「うっそ!?何してるの!?試合以外の殺傷は禁止でしょ!?」
「全員それを無視する勢いでサバイバー館に行ってしまって…私には止められない…。助けてくれ…」
「その通路の場所教えて!!あ、でも待って!着替えないとだめだ!」
「分かった」
私はTHE·パジャマという格好で行くわけにもいかないので、この間の黒い狐のお面と紫色の浴衣に着替えてサバイバー館に向かった。
他のサバイバーも私の顔は見たくないだろうからね。