サバイバーに裏切られたのでハンターになって復讐しようと思う。
第19章 試合
「ん~…今のところはまだ対策もされてないから倒すの簡単だなぁ。」
わざわざマーサを迎えに行くのが面倒くさいので、ウィラを吊って吊り数を稼いでからマーサの走って行った方向に行ってみる。
ウィラが救助されてしまったがマーサを見つけることは出来たからいい。
しかし、マーサはイライに治療されていてこれでは吊る事が出来ない。
何がなんでもイライを殴るのは嫌だったので、大人しく治療が終わるのを待つ。
マーサは私の事をまた調香師だと思っているらしく、警戒していない。たしか、今日の調香師の衣装は致命的な優しさだったよな。暗い色なのは同じだが、見間違えるだろうか。
私が振って来た人格のせいで、治療が遅いようだ。
イライの方を見てみると、目が合ったような気がした。私はお面をつけて、イライは目隠しをつけているが、目が合ったということは分かった。
イライは少し微笑み、そのまま治療を続ける。今の微笑みはどういう意味だろう。
治療が完了したらしいのでもう一度殴ると、またイライが治療を始めた。あぁぁ!吊れない!
「ねぇ、吊れないんだけど」
「夏葉、まだ暗号機は五台残っていて、全部半分も進んでいない。まだ時間はあるよ。」
そう言って治療を完成させたイライ。私がまたそれを殴る。普通に殴って吊るよりもたのしい。何故って?マーサを沢山殴れるからだ。
「ふふふ、楽しくなってきただろう?時間がまだあるのなら、たくさん痛めつければ良いんだよ。君がいなくなってから、次は何故か僕が悪口やらなんやらの対象になってね。こちらとしてもいい気分だよ。」
イライは大人で怒らないクールな人だと思っていたが、改めてイライも一人の人間なんだと感じた。
「楽しいけど、イライ。そろそろマーサだけじゃなくてウィラもぶん殴りたいかな。」
「ああ、分かった」
イライは、もう一度マーサを起こして私に殴らせ、吊らせると梟でウィラの居場所を探して、私を誘導した。ナワーブが救助に来てるっぽいけど、まぁどうでもいい。
「あっ、調香師見っけ。」
私の声に調香師は怯え、震えて泣いていた。そんなことをしても、私は女だから効果は無いんだよなぁ。
「えいっ」
一度調香師を殴る。調香師は逃げようとはしたけれど、イライが上手く利敵してくれているので、逃げられない。
「もういっちょ」
「カハッ」
調香師はそのままダウンした。