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サバイバーに裏切られたのでハンターになって復讐しようと思う。

第19章 試合


 耳鳴りがなってきた。気配的に、かなり近くにいることは間違いない。
 小屋の中の樽と壁の間にしゃがんで隠れているナワーブを見つける。
「クッソ、見つかった!」
 彼がそう言って逃げる。カキツバタを見た今、ナワーブを襲う気は更々無い。
 ナワーブをスルーして、他のサバイバーを探しに行く。私の今回の目標は、空軍と調香師。この二人を確実に倒す事が目標だ。
 背後に気配を感じて振り返ってみると、イライが私が通りすぎたのを確認してから解読を始めたようだ。まぁ、イライも対象者ではない。放っておこう。
 私の能力で、ほとんど何もできない代わりに心音が鳴らないだか何だか書いてあったけど、みんな普通に逃げていくな。まぁ、こんな格好をしていたら当たり前か。
 前方にマーサが見えた。よし、アイツをまず殺そう。
「あら、ウィラ?…あ、ぁ…」
 私の姿を見たマーサがあからさまに怯える。心音も鳴らなければ足も速いハンター。普通に怖いよね。
「死ね」
 そう言って一発攻撃を入れる。攻撃後の硬直は無いと言っても、ハスターさんが触手を倒したあとの硬直くらいはあった。まぁ、無かったらサバイバーが詰むけどね。
 攻撃範囲が狭いとは言ってるけど、かなり当たるな。足の速さがカバーしてくれるのだろう。でも、板裏で待機なんてされたらさすがに無理だ。ごり押しで入るか、当たりにいって板を破壊するか。この二択だ。
「ここは当たりに行くか。」
 板の間を通った瞬間に板をぶつけられる。なかなかに痛いな、これ。
 私は普通の人間っていうこともあって、瞬間移動も気没も、興奮も…特質が使えない。その代わり、板割りが早いし、スタン系の物を使われたり板を当てられたりしてもスタン時間は短い。おまけに普通の人間だから心音はしない。ただ、さすがにサバイバーになりすまそうというのは卑怯だから、とハンターらしい服装をするように言われている。私の場合は、ちゃんとサバイバーと見分けがつくように初期衣装がかなりグロテスクだ。デザインは好きだが。
 自分の説明をしている間にマーサのダウンがとれたので、チェアに座らせる。
 てっきり、救助にはナワーブが来ると思い込んでいたけれど調香師が来た。6をつけていたのか、成る程。
「だけどちゃんとDDは取らないとね。」
 マーサに一発お見舞いをしたあとに、調香師を二回殴りに行く。簡単にダウンがとれてしまった。
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