サバイバーに裏切られたのでハンターになって復讐しようと思う。
第18章 カキツバタ
私が待機室に入った直後にゲームが開始された。
目の前があまりにも眩しくて、目を瞑った。けれど、何だか甘い香りと少し辛いような香りが鼻に届く。
「…?」
恐る恐る目を開いてみると、私が立っていたのはカキツバタが咲き誇る、花畑だった。
「あ…」
カキツバタを見て、ナワーブの顔が思い浮かんだ。そうだ、彼も私が避けていただけで、味方をしてくれている人だったんだ。何で感謝を忘れていたんだろう。
ナワーブが、今年の私の誕生日にカキツバタの花束をくれたことを思い出す。見栄えは微妙だけど、花言葉が目的だから許せ、っていってたっけ。エマも私の事を避けるから未だに分からないや。
パリン、と硝子の割れるような音がしたあと、私はレオの思い出の小屋付近に立っていた。今のは、荘園のバグなのかな。
とりあえず、サバイバーを探そう。