サバイバーに裏切られたのでハンターになって復讐しようと思う。
第12章 ただの夢
「ふふふ……親への反抗心から私に憧れているなんて、おかしい人ですね、夏葉は」
「切り裂きジャックさんにならなんて言われてもご褒美だね」
「ふふ……本当におかしい人だ」
あまりのおかしさに笑うことしかできなかった。親への反抗心だけで殺人鬼に憧れることなんて、普通ない。
「私たちの共通点は狂ってるってことぐらいしかないね~。もっと切り裂きジャックと一緒になりたい…」
「一緒にならなくったっていいんですよ。十人十色なんですから」
「なんか、ジャックは私の知ってる切り裂きジャックじゃない」
「さすがにいつまでも同じでいることはないですよ。今のような私はお嫌いですか?」
「んーん、どっちにしても優しい人の方が好きだから、今のジャックの方が異性としては好きかな。切り裂きジャックはただの憧れで、惚れてた訳でも何でもないし」
確かに、彼女は切り裂きジャックを好きだと匂わせるようなことは言っていたが、好きとは一言も言っていなかった。
「愛していますよ、夏葉」
「…っ!?急になに!?」
私はただ、にっこりと微笑んで返してやった。本音が急にスルリと口に出てきて、内心焦っていた。が、夏葉はただ唐突な告白に驚いているだけみたいなので良かった。ここで私も好き、や、ごめんなさいが来たら精神的にヤバい。
そう思っていた矢先に!
「……私もジャックのこと好きだよ?」
ああああ!!
いや、フラれなかっただけマシだけれども!!
精神的に色々ドンッときた。
その時、ドアがコンコン、とノックされた。
「夏葉はん、リッパーはん、ご飯の時間よぉ」
「はい。ありがとうございます。…夏葉、行きましょう。今日の食事係はマリーとベインです。あの二人の料理は美味しいですよ」
「うん!もりもり食べるよ!」
朝食のお陰で話が逸れたな。助かった。
「あ、そう言えば。その服のまんまで大丈夫ですか?みんなの前で私の服を着るのが嫌だったり…」
「しないから大丈夫。ジャックってなんかネガティブだよね。まぁ、いいと思うけど」
「そうでしょうか……?行きましょう…」
「うん」
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これを書いている深夜3時半
とても眠くて頭が回らないのに眠れないという悲劇(今日は寝つきが悪い)