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サバイバーに裏切られたのでハンターになって復讐しようと思う。

第10章 夜のお話会


「洗い物終わったよ!」
「ありがとうございます。とても綺麗に洗えていて偉いですね」
「この歳にもなって出来なかったらどうしようもない…」
「……タブーなのかどうか分からないのですが……夏葉さんは何歳なんですか?」
 あれ、言ってなかったっけなどと思いながら答える。
「17歳だよ。あ、でも、もう18歳だ。私は18歳。ジャックは何歳?」
「残念ながら、私には年齢はありません。自分でさえ享年何歳かすらも分かりませんからね」
「あー、なんかごめん。んじゃあ、好きな食べ物はなぁに?」
「……特にこれといったものはありませんね。ただ生命を繋ぐのに必要なだけなので。夏葉の好きなものは何ですか?」
「私はジャックのオムライス!ほんとに美味しかった!」
「ふふ。ありがとうございます。では、私から質問させていただきますね。 好きな異性のタイプは何ですか?」
「え~……見た目はあまり気にしないからなぁ。きれいな人は普通に好きだけど。…普段から仲良くしてる人に告白されたりしたら考えるよね」
 そこでふとイソップのことを思い出した。結局、返事はどうしようか。断る理由もなければ、OKする理由もないんだよな。
「…夏葉さん?考え事ですか?私でよろしければ、相談に乗りますよ」
 ジャックなら、他人にペラペラと何かを喋ったりはしなさそうだ。相談してみようかな。
「誰にも言わないでね」
「はい」
「イソップ君に告白をされたんだけど、答えを迷ってるんだ。断るような理由もなければ手を取る理由もない。どうすればいいと思う?」
 ジャックはちゃんと考えてくれているようだった。相談に親身になって乗ってくれる人っていいな。
「私なら、迷うことなく振りますね。好きな人には自分から告白する、というのもありますが、OKの理由もNOの理由も無いということは、その相手に対してハッキリとした感情を抱いていないということなのですから」
「成る程…。ありがとうジャック。私、もー少し考えてみる」
「それがいいかと」
「…」
「…」
「じゃんけんしない?何回か勝負で、負けた方は勝った方の言うことを何でもひとつ聞くの!」
「良いですね。受けて立ちますよ」
 こうして、無言の空気をぶち壊すための白熱のじゃんけんバトルが始まるのだった。
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