サバイバーに裏切られたのでハンターになって復讐しようと思う。
第37章 私のために争わな((以下略
これ、サバイバーの味方につくのとハンターの味方につくのどっちがいいんだろう!?
「夏葉!!こっち!!」
医師に手を差しのべられる。
思ってもいなかった。
「行ってこい」
ナワーブに降ろされる。
差しのべられたその手を見て思う。
もしかしたら、この手をとったら殴られるのでは?傷つけられるのでは?
「はやく!!」
医師の切羽詰まった様な声に逆らうことが出来ずに、その手を取る。
強く、強く上に引き上げられる。
下から見上げていたから気がつかなかったけれど、医師の後ろにはマジシャンや踊り子もいたらしい。
「夏葉、大丈夫?怪我はない?」
「え、あ、うん……」
「よし、じゃあ走るわよ!!」
医師のかけ声に合わせて全員が走り出す。
「夏葉は私たちより足が早いでしょう!先に行くのよ!!」
「え、でも……」
「私たちがなんとかするわ。だから、貴女は行きなさい」
落ち着いた、医師のその優しい声は子供を想う母の様な印象をも感じさせた。
「…っ、ごめん!!」
ひたすら走る。
今の私にできる事はそれしかない。
「夏葉」
上から何か降ってくる。
「ルッキー!!」
ルキノだ。そうか、彼はジャンプが出来るから止められてもあまり関係ないのか。
「………私を連れ戻しに来たのデスカ?」
「…俺は、確かに夏葉にはハンターになってほしいが、それを決めるのは夏葉だと思ってるんだ。夏葉は、どっちがいいんだ?」
「え、ハンターになりたい」
即答する。今更手のひら返しされたって、許すつもりは五分の四しかない。
かなりあるとか言わないで?
「なぜ、ハンターから逃げるんだ?」
その質問への答えは二つ。
「なんか楽しそうだからと、なりゆき?」