サバイバーに裏切られたのでハンターになって復讐しようと思う。
第34章 私はビッチ私はビッチ「「自己暗示」」
ドアの目の前に立つ。
緊張で足が震える。
こんこん、とドアをノックする。
「はい」
「じゃ、っく……」
緊張と恐怖が入り交じり、上手く声が出ない。
「…っ、夏葉ですか?」
「う、ん」
コツコツという足音が聞こえて、ドアが開かれる。
「……っ」
どうしよう、今すぐ逃げたい。
少しだけ目が熱くなる。
「夏葉、入ってください。ここはあなたの部屋でもあるんですから」
少しだけ戸惑ったが、お邪魔します、と言って中に入る。
たった二日ぶりなのに、ジャックのにおいが久しぶりに感じる。
「ふぅ…っ」
「へ?夏葉!?なんで泣いてるんですか!?誰かに嫌なことされましたか!?」
焦りながら、抱きついてなだめてくれるジャック。
ジャックへの罪悪感で涙が出てるのに、優しくされたら泣き止むことも出来ない。
「ふぇぇぇん」
「えっ、え、どうすれば…っ!?」
「……ジャックはん?なに夏葉ちゃん泣かせとんの?」
美智子さんの鬼のように恐ろしい低い声が聞こえる。
「怖いよぉぉ」
ヤバい、どうしよう、思ったことがそのまま口に出る。
「美智子、夏葉が怖がってしまいます。あまり怒らないで下さい」
ジャックが美智子さんに対して静かに怒っているのが分かる。なんでこんな風になったんだ??←泣いてるから
「ジャッ、くぅ、ひぐ、ごめんなしゃ、いぃ…」
「え?」
驚いたような声を出すジャック。
怒ってるんじゃないの?
「ジャック、おこ、って、ない、の?」
「待ってください、何がですか?」
「…うちはちょっとここで行くわ。ジャックはん、夏葉ちゃん泣かしたらあかんよ?」