第2章 Prolog
私は幼い頃から“ヒーロー”よりも“悪役”の方が好きだった
抗いながら戦い、必死に勝とうとする“悪役”
ディズニーでもそうだ
不思議の国のアリス、ライオンキング、リトルマーメイド、アラジン、白雪姫、ヘラクレス、眠れる森の美女…どれをとっても“悪役”と呼ばれた人達が好きだった
何故みんなは“ヒーロー”や“ヒロイン”が好きなのか分からなかった
歪んでるのは私?
殴られながら、ボーッと考える
もし、本当に存在するなら私は迷わず手を伸ばす
“ヒーロー”じゃなくて“悪役”の彼等に──…