第9章 少女昏睡状態
フラリフラリ声が届かない場所へ
右行ったり左に行ったり、後ろへ行ったり前に進んだり
けれどノイズのように声は入ってくる
『何…何なの!?なんで私に構うの!』
その場で耳を塞ぐ
お願い期待しないで
独りにして
膝に顔を埋めて縮こまる
「おーい、。そろそろ起きろよ」
「みんな待ってるぞ」
「サボテンの花見に来る約束だろ」
「お、僕の実家から美味しいリンゴが届いたんだ。クンも食べるよね…?」
「人間!!!いい加減起きないか…お前が眠ったままだと調子が狂う…」
何で…?優が居るじゃない
私は優の…優の…なんだろう?