第25章 ルカ編
顔を紅潮させながら言う夏葉。
…さすがに、酔った状態の人と抱き合うだなんて出来ない。
「だーめ。寝るんでしょ?寝ないなら僕行っちゃうよ」
まぁ、ここ僕の部屋なんだけどね。
「やだぁ~…ちゃんと寝るから、ぎゅーして」
「うん」
我ながら、少し夏葉に甘い気がする。
「わーい!ルカ好きー!」
…夏葉が喜ぶのなら、少しぐらい甘くたって良いのかな。
「はい、寝るよ。布団被って」
「はーい」
布団の中に潜り、僕の腕に抱きつく夏葉。
「ルカの良い匂いたくさんする~」
そう言って、腕に頬を擦り付けてくる夏葉。
本当に、小動物みたいで可愛い。
「すぅ…」
夏葉の心地良さそうな寝息が聞こえる。
良かった、眠ったか。
「僕も眠くなっちゃった……」
僕は、夏葉を抱き締めて眠りに着いた。
夏葉が起きた時どんな反応をするかは分からないけど、今はこうしてあげないとまた起き出してしまいそうだ。
「おやすみ、夏葉」