第19章 ノートン君との恋のお話
私は自分の部屋に行くために曲がる曲がり角の先を見て固まった。
どうやら、私に部屋の前でフィオナたちが待ち伏せしているようだ。
「……っ!」
私は身の危険を察知して、その場から静かに、急いで離れた。
「の、ノートンさん!!」
ドアをとんとんと叩きながら名前を呼ぶ。
「あぁ、夏葉。どうしたの。」
少し焦った様子の私を見て、ノートンさんは部屋に入れてくれた。
「そんなに焦ってどうしたの?」
「マーサとかフィオナとかが私の部屋の前に居て、部屋に入れないからお風呂に行くことも入ることも出来ないの。怖いから、一緒に来てくれない?」
「いや…出来れば面倒ごとは避けたい。お風呂とかは僕の部屋で済ませていい。明日になったら、さらにヒートアップしてるか落ち着いているかのどっちかだろうから。はいっておいで。」
「ありがとう。…服取りに行かなきゃ…」
「僕のものでよければ貸すよ。どうする?」
「か、貸して下さい…っ!」
ののの、ノートンさんのシャツ着れる!ノートンさんの服が着れる!!
私は素早くお風呂に入り、すぐにノートンさんのところへ戻った。