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曇った空の恋の話【第5人格】

第19章 ノートン君との恋のお話


私は自分の部屋に行くために曲がる曲がり角の先を見て固まった。

どうやら、私に部屋の前でフィオナたちが待ち伏せしているようだ。

「……っ!」

私は身の危険を察知して、その場から静かに、急いで離れた。

「の、ノートンさん!!」

ドアをとんとんと叩きながら名前を呼ぶ。

「あぁ、夏葉。どうしたの。」

少し焦った様子の私を見て、ノートンさんは部屋に入れてくれた。

「そんなに焦ってどうしたの?」

「マーサとかフィオナとかが私の部屋の前に居て、部屋に入れないからお風呂に行くことも入ることも出来ないの。怖いから、一緒に来てくれない?」

「いや…出来れば面倒ごとは避けたい。お風呂とかは僕の部屋で済ませていい。明日になったら、さらにヒートアップしてるか落ち着いているかのどっちかだろうから。はいっておいで。」

「ありがとう。…服取りに行かなきゃ…」

「僕のものでよければ貸すよ。どうする?」

「か、貸して下さい…っ!」

ののの、ノートンさんのシャツ着れる!ノートンさんの服が着れる!!

私は素早くお風呂に入り、すぐにノートンさんのところへ戻った。
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