第19章 ノートン君との恋のお話
「んぇっ?………ののの、ノートンさん!?なにし…てぇ…っ」
言葉を最後まで言い終わらないうちにまたノートンさんの唇で唇を塞がれる。顔が熱い。
「のぉとんさん…?」
「ごめんね。さすがに引いちゃったかな。…言葉にも態度にも出さないだけであって、僕も夏葉の事が好きなんだ。だから、僕に嫌われているなんて言わないで。傷つく。」
「何でそんなことで傷つくんですか?」
「好きだからだってば。好きな人には、嫌われるよりも嫌われてるって勘違いされる方が嫌なんだよ。」
「でも、ノートンさん、私のこといつも拒んだ!!」
「拒んでたわけじゃなくて、好きだからあまり長く側に居ると心臓が破裂しそうになるから心の距離をとってただけ!」
私は、理由もなく泣き崩れた。嬉しいし、辛いしで。なんで両思いだって分かっててもなんの反応もしてくれないのかも謎だった。
「何で両思いって分かってながら何も反応してくれなかったの?告白だって、受け入れてもらいたくて沢山したのに…」
「君が困る姿を見ていたかったからかな。泣いている姿は見たくないよ…。それに、告白は俺の方からしたいんだよね。フラれるのが嫌だから最終確認はしたけど。」
ノートンさんって、以外と臆病なんだな。なんだか可愛い。
「夏葉。」
名前を呼ばれて振り向いてみると、ノートンさんが、私の頬にキスをしてきた。そしてハグまでしてきた。まさにフルコンボ、お腹いっぱい。
「夏葉、好き。俺と付き合って?」
ここで私の謎の意地悪心が働いた。
「もしも、私がやだって言ったらどうするの?」
言うわけないけど。
ノートンさんは、こう返してきた。