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曇った空の恋の話【第5人格】

第19章 ノートン君との恋のお話


「私のこと何とも、思ってないくせに、抱き締めたり、なん、てしないでよぉ…」

「ここ(食堂)だと誰かが来てしまうかもだから、僕の部屋に行こう。」

「やだっ!帰る!」

「…いいから。」

怒ったように低い声で、私の腕を強く掴んで部屋まで強制的に連れていかれた。

「入って」

「…いや、です」

「入らないとお仕置きだよ?」

正直ノートンさんのお仕置きは気になったが、嫌な予感がしたので大人しく指示に従った。

「いい子。」

そう言って頭を撫でられる。誰にでもこういう事出来るのかな…。

「何の用事ですか?」

「…単刀直入に聞くけど、夏葉は僕の事をどう思ってるの?」

「聞いてどうするんですか」

「いいから答えろ。」

急に話し方が変わったことに少し恐怖を感じて素直に「好きだと思ってます」と白状した。分かってる筈なのになんで聞いてくるんだろう。

「それは仲間として?異性として?」

「異性としてだよ!!何で分かりきってる様なことを聞くの!?」

「ちゃんと確認しないとこういう事が出来ないからだよ」

ノートンさんはそう言うと。

私にキスをしてきたのだ。
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