第14章 イライと一緒END
「取るよ。」
イライは少しだけ嫌そうに「うん」と言った。けれど私はあまり気にしないように、ゆっくり目隠しを外した。さすがに、一気にぶん取る程の勇気はなかった。
目隠しを外したあと、そっとイライの顔を覗きこむ。
「不思議な線の入った顔。美しく、見入ってしまうほど美しい瞳。目隠しを外して分かる、整った顔、綺麗な輪郭。ねぇ。ありがとう。」
「……天眼使わないでよ」
「目隠し外すと嫌でも見えちゃうんだよ。意味もなくあの布を着けてるとでも思ったの?」
「いや、思ってないけど……」
チラッとイライの顔を見る。やっぱりきれいな顔をしてる。そこまで綺麗な顔をしてると________
「私の顔が触りたいのかい?」
「天眼使わないでよっ!!」
「勝手に発動しちゃうんだってば!……触りたいなら触っていいよ?」
「お言葉に甘えて。」
イライから許可を貰ったので、顔を撫でる。おお、肌綺麗だし、色白いし、凄い…!
「ありがとう。」
「天眼ンンン!!」
イライが笑うと、きれいな顔がさらに輝く。まさに、「守りたい、この笑顔」ってやつだ。
ほっぺたをつついてみる。スベスベで柔らかい!!
私は感動して、イライに頬擦りをする。やっぱり、イライのほっぺた最高…。
「夏葉、くすぐったいよ」
イライがくすくすと笑いながら言う。子供みたいで可愛い……っ!!
「……俺、夏葉よりは大人な自信あるけど。それに、可愛いって思われるよりもカッコいいって思われたい。……どうすれば夏葉にカッコいいって思ってもらえる?」
……カッコいいって思える条件かぁ……。イライは今のままで十分可愛い。けど、何かを足せばカッコよくなれる気がするような気がする。
「具体的な例はあげられないけど…。」
「それでもいい。夏葉が、私にしてほしいこととかは…あるかい?」
「…一人称が俺、カッコいいと思った。あと、少し意地悪な目をして私をからかってくるのも……ムカつくけどなんかギャップがあってカッコよかった。あとは……」
「あとは?」
「私から二度と離れないって言えたら、百点満点」
「……随分と遠回しな告白だね?」
「なっ…もー!減点!!」
「ははは、嘘だよ。」
良いところで文字数が…