第9章 お泊まり会
「夏葉、お待たせー。」
「もう来てたんだ。待たせちゃってごめんね。」
私が、紅茶とナワーブにホットミルクを作っているときにイライとナワーブが部屋に入って来た。
「別にへーきだけど。そーいやさ、聞きたいことがあんだけどさ。聞いてもいい?」
「なんだい?/なんかあんの?」
「いちもつってなに?」
私がそう聞くと同時に二人が吹き出した。そんなに面白い言葉なのかな。
「知りたい?」
「うん。」
「ちょっ、イライ…夏葉にはまだ早いだろ…」
ナワーブがそう言うけれど、イライは「大丈夫大丈夫」と軽く受け流して、私の手をとった。そして、股間に私の手を当てると、「イチモツっていうのはここのことだよ。分かった?www」と言った。待って、普段のイライなら絶対こんなこと教えない!!!
私はイライに、「イライ、なんか変なモン食った?」と聞いた。イライはにこにこ笑って首を横にふる。これ、お酒入ってない?
「ナワーブ、イライ、二人ともお酒のんだ?」
二人とも同時に頷いた。ナワーブはよく分からなかったけど、イライの様子がおかしい理由は分かった。
「デミさんがぁ、夏葉ちゃんのところ行くなら飲んで行きなさーいってぇ、一升瓶一本ぶん口に突っ込んで来てぇ、無理やり飲まされたぁ」
ヤバイ、安易に想像できる。デミさんが悪酔いするといっつもそうだからなあ。未成年の私にまでお酒進めてきたし。
「お酒も瓶一本貰ってきたんだぁー」
何貰って来とんねん!
「没収。」
イライにこれ以上酔われたくなかったので、お酒を没収する。何となくでアルコール度数を見てみる。
「………52度はやばいって…」
呆れて何も言えなくなった私からイライはそっとお酒を取り、ナワーブの口に突っ込んだ。
「んぐっ!?!?」
「ちょっ、イライ!?せめてアルコール度数12度くらいまで薄めてからじゃないとダメでしょ!!やめなさい!(汗)」
一応一本飲み終える前に止める事が出来たが、これでナワーブもすっかり酔ってしまった。