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雷鳴に耳を傾けて【鬼滅の刃】我妻善逸

第73章 年越し


光希は禰豆子と一緒にお風呂に入っていた。

光希は右手を動かせないため、禰豆子に身体を洗ってもらう。頭は傷があるため、気をつけながら自分で洗う。


「髪が短いと、楽ー!」
「あはは、でもまた伸ばすでしょ?」
「いやー……どうかなぁ、もう伸ばしたくないなぁ。乾きも早いし、最高だぁ。男はいいなぁ」
「お姉ちゃんは女の子なんだから伸ばしなよ」

「別にいいよ。私はもう結婚もしないし、恋人も作んないし」
「善逸さんはどうするの?」
「………うーん」
「善逸さんは、ずっとお姉ちゃんのこと好きだよ?」
「……ううーん」
「私と善逸さんをくっつけようとしても駄目だからね」
「なんで?」
「善逸さん、私といるときもお姉ちゃんの話ばっかりしてるんだよ?」
「あの馬鹿……なにやってんだ」

光希は頭を抱える。
総司令官の口調が顔を出した。

「じゃあ、善逸さんやめてお兄ちゃんと結婚する?」
「え?」
「私はちっちゃい時、お兄ちゃんとお姉ちゃんは結婚するんだと思ってたよ」
「そうだね。私も小さい頃はそう思ってたよ」
「早く結婚したらいいのにって考えてた」
「あはは」

光希も昔を思い出す。

「炭治郎ちゃんは初恋の人だけど、今はもう私のじゃないし。カナヲがあなたのお姉さんになります」
「うん。カナヲちゃんのことも大好きだから、それはそれで嬉しいなぁ」
「私の親友をよろしくね」
「はぁい!でも、お兄ちゃん全然起きないし、カナヲちゃんに振られちゃったらどうしよう……」
「ぷくく……妹に心配されちゃってまあ。大丈夫だよ。あの二人、すっごい好き同士だよ」

光希と禰豆子は湯に浸かる。

「お兄ちゃんを人間に戻してくれてありがとね」
「ううん。禰豆子が居なきゃ無理だったよ。こっちこそあいがとう」

右腕を気をつけながら、出来るだけ深く湯に浸かる光希。

目を閉じてふぅ…と息を吐き、すぐに湯から上がる。

「めいお姉ちゃん」
「ん?」
「善逸さんに応えてあげてね」
「…………」
「ずっと待ってるよ」
「……考えてみうよ」
「そうしてあげて」

「身体、ごしごし、あいがとう」
「ううん、おやすみなさい」
「おやすみ」

光希は禰豆子を残して先にお風呂から上がった。

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