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雷鳴に耳を傾けて【鬼滅の刃】我妻善逸

第68章 仲間と共に


無惨相手に戦う柱たち。
疲労が積み重なり、武器の色も元に戻りつつある。


そこへ飛び込んでくる少女。
赫刀で管を切り、無惨の腕を切断した。


「テメッ!それどこで赫くしてきたァ!!」
「へへっ!内緒!!」

驚いた不死川に笑いかける。


不死川の技に逆転を乗せると、再び不死川の刀が熱を持ち、刀身が赫くなった。


「おお!」
「いいぞ!やるじゃねえかァ!」

光希は次々に柱の技に呼吸を乗せ、武器を赫くし直していく。


「凄いじゃん、俺!お利口さんだ!」

自分で自分を褒める。
姿を消した三人も攻撃をし続けているのがわかる。


「薬」
「打った!」

そしてまた一番合わせやすい義勇と共闘をしていく。


かなりの劣勢だった鬼殺隊が、光希の合流で再び息を吹き返す。



「またかお前か。お前が来ると戦局が変わる。目障りだ」


無惨が光希を見て呟く。


「それと、……水柱と巨躯の男、邪魔だ」


光希はゾクリと震える。
嫌な予感がして、総毛立った。



「総員、退避ーー!!!!」


そう叫びながら、自分も後方へと飛びずさる。



その瞬間、無惨がとてつもない大技を出す。
今までのは何だったの、と思うほどの速さと攻撃範囲。無惨の周りの人間たちが、爆音と共に全て消し飛んだ。


空中にいた不死川は建物上部に突っ込み、伊黒、善逸は吹き飛ばされて壁にめり込む。
感覚の鋭い伊之助は、いち早く気付き躱そうとしたが躱しきれずに地に転がる。

そして、常に光希の側にいたが故に標的にされた義勇と、鬼殺隊最強で攻撃の要である悲鳴嶼は、人一倍激しく攻撃を受けた。悲鳴嶼は左足を欠損、義勇は右手を失う……


皆、悲鳴を上げることもできないまま吹っ飛ばされて気を失った。


光希も気を失っている。
だが、彼女は皆より軽いため、壁に突っ込んだりすることはなかった。
飛び退いたところだったので、そのまま吹き上げられて二階屋の突出部分に引っかかっている。
技が吹き飛ばすものだったため、逆に最も狙われていた光希のダメージは低かった。

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