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雷鳴に耳を傾けて【鬼滅の刃】我妻善逸

第64章 仲裁


数日後、光希の元へ一報が入る。


「炭治郎が、……喧嘩?!」

信じられないと驚く光希。


「ああ、不死川のところでな。止めに入った十数名の隊士と不死川で乱闘だとよ。……派手に隊律違反だ」
「乱闘?!嘘だろ?」

宇髄が報告書を光希に渡す。


「実弥さんが悪いんでしょ」
「いや、読まずに言うなよ」
「炭治郎がキレるならよっぽどだ」
「……そうだとしても、炭治郎を怒らなきゃ駄目だ」

「なんでだよ!」
「不死川は柱だぞ!上官への反抗は駄目だ!違反になるんだよ!」
「炭治郎は悪くない!」
「そりゃお前にとってあいつが特別だからそう思うんだろ!総司令官が贔屓すんじゃねえ!」
「贔屓じゃねえよ!」

光希はぷんぷんしながら報告書を読む。


「ほら……、やっぱり炭治郎は悪くねえ。悪いのは実弥さんだ。先に手を出してるのも実弥さん」
「だとしてもだ。炭治郎には罰を与えなければならない」

光希はため息をつく。


「炭治郎への処罰は、説教と不死川との接触禁止、でいいか?」
「……ああ、それでいいよ」

炭治郎が悪いとは到底思えない光希は、憮然としながらも承諾する。


「……まあ、喧嘩は駄目だからな」
「お前がそれ言う?」
「俺も散々やって、怒られまくってるから」
「お前たち同期は隊律違反常習者ばかりだな」
「善逸とカナヲは大人しいよ」

光希は立ち上がって羽織を取る。


「俺が炭治郎に話しに行く」
「駄目だ。お前は炭治郎に説教しねえだろ。俺が行ってど叱る」
「……うん。じゃあ俺は実弥さんをど叱る」
「それだとまたお前と不死川で喧嘩になるだろ」
「だとしてもだ。柱であっても、駄目なもんは駄目だ。喧嘩になったらそれはそれで、……叩きのめすまでだ!」

「だから、それが駄目なんだっての!全く……、どいつもこいつも。馬鹿しかいねえのか」


二人は不死川の屋敷へ向かう。


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