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雷鳴に耳を傾けて【鬼滅の刃】我妻善逸

第61章 夜※


善逸は、光希の手を引いて居間に行く。

居間の戸を開けるが、光希が入ってこようとしない。


「……光希?」

善逸が不安そうな顔で光希を覗き込む。

もしかして気が変わっちゃった?
体調悪くなっちゃった?

彼はそう思ったのだが、どうやらそうではないようで、何やら考え込んでいる。


「………善逸、お風呂行こ。きっとまだあったかいよね」
「え?また?」
「私、お風呂場がいいな」
「……身体痛くなっちゃうよ?」
「これ、洗う予定の羽織。これを畳んで下に敷けばいい。善逸はもう寝なきゃいけないから、布団を濡らしたくない」

「ね?」と言って笑う光希。

「まあ、いいけど……途中で具合悪くなっても、すぐに寝られないよ?」
「なんとかなるでしょ。ほらほら」

光希は嬉しそうに善逸の袖を引っ張って風呂場に誘う。


脱衣所でにこりと笑いかけられて、善逸の我慢が限界突破した。

光希の腕を引いて自分の胸に抱き寄せ、噛み付くように口付けをする。

「……んっ、…」

光希が善逸の着物を両手でぎゅっと握りしめる。

善逸は光希の首筋や肩、腰を撫でさすりながら、激しく口付けをする。
口を離すと、お互い顔が赤くなっていた。

「……どうなっても知らないからな」

「自己判断には責任ももれなくついてくるよ」
「………じゃあ、なにが起きても俺が責任持つ」
「ふふ。いいね。いい顔してるよ、善逸」

善逸は、にいっと笑うと光希の帯に手をかけて脱がしていく。

薄暗い脱衣所に、光希の帯と着物がパサリと音を立てて落ちる。
善逸は自分の帯も取り、着物を脱ぐ。


善逸は光希の着物の中から羽織を持ち、風呂場にいって床に敷く。
湯船に手を入れて、まだお湯が温かいことを確認する。

「光希、おいで」

善逸に呼ばれて光希も風呂場に入り、敷いてもらった羽織の上に座る。

善逸からぎゅっと抱きしめられて、嬉しそうに笑う。


「寒くない?」
「暑いくらいだよ」


善逸は口付けをしながらゆっくりと光希の身体を押し倒していく。

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