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雷鳴に耳を傾けて【鬼滅の刃】我妻善逸

第55章 軍事指南


そして隣を見る。

「義勇さんは水色です」

光希は胸ポケットから、もう一つリボンを取り出す。

「皆さん、義勇さんも稽古をします。ですよね?」
「…………」
「悲鳴嶼さんの後になるので、そこまで進める隊士が現れるかわかりませんが……、よろしくお願いします」
「……わかった」


「全ての記章を揃える者が現れるか楽しみですね。誰が第一号になるかな」


「全部揃えたらなんか褒美あんのかァ」
「そうですね……では、俺がその者を抱きしめてあげましょう」
「……俺はそれ要らねえなァ」
「はは、僕はそれ欲しいな」

「恐らく、全てを揃えるのは不可能でしょう。それくらい……時間がない。でも、そうですね。制覇したらすっげえ褒美がもらえるらしい、とでも噂を流しましょう。期待値は高いほうがいい」

にこりと光希が笑う。

「あとは……貰えなかったことが士気の減退に繋がらないように、鍛錬の再挑戦を認めることにします。一つ他の稽古を突破したら、再度戻ることを許可します」
「なるほど。いいと思う。早急に手配しよう」


「ふう……では、少し休憩しましょう。蜜璃さん、無一郎はここで退席頂いて結構です。柱稽古の方をお願いします。胡蝶さんも忙しかったら退席していただいて大丈夫です。お疲れ様でした」

光希は廊下へ出て隠を数名呼び、記章の指示を出す。

「黄、桃、白を急ぎでお願いします。桃と白はとりあえず百ずつで。黄色は三十程。できた分からどんどん運んでください。こう、くるんっ回して、ぱちんって止めるだけだからそんなに大変ではないはずです。…金具はもうあるから……」


その間に皆が小休止をとり、甘露寺と無一郎が立ち上がって退室する。

指示が終わると光希は部屋に戻る。

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