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雷鳴に耳を傾けて【鬼滅の刃】我妻善逸

第53章 協同逢瀬作戦2


うなぎが運ばれてくると、光希はお重の真ん中に箸を入れて左右に分ける。そして右半分をさらに上下に半分にする。

二枚の取り皿に四分の一ずつ乗せて、「お願いします」と男子に渡す。


「いただきます」

四人は手を合わせる。


「んー、うまっ!うなぎ最高!」
「美味しいな。うなぎなんて久しぶりだ」
「うん、美味しいね」

三人が歓声をあげて食べる中、じっとお重を見つめる光希。

「光希?どうした?食べないの?」

善逸が首をひねる。

すると光希はうなぎを一枚ペロンとめくると、善逸に渡した取り皿にうなぎの下のご飯を乗せた。

「うおっ!増えた!米だけっ?」
「うなぎは食べたいもん」
「まあ、いいけどよ……」
「えへへ、ありがと。いただきます!……うん、美味しいっ!幸せ!」

にこにこしながらうなぎを食べていく光希。


「あとで喫茶店行くからね。お腹空けといてよ」
「甘味は別腹だから大丈夫」
「善逸はね。カナヲ、無理しないでね」
「わかった」


炭治郎と善逸は凄い速度でガツガツ食べる。

「なんか最近、やたら腹減ってしかたないんだよな」
「わかるよ善逸。俺もだ」
「へえ…そんな感覚今まで一度もないや」
「私も、そんなに無いかも」
「俺達成長期だもんな」
「そうだな」
「どっちが背ぇ高くなるか競争な」
「いいぞ。負けないからな」

「二人とも、身体痛くない?背が伸びる時、成長痛で足腰が痛くなるんだってね。そういうとき無理しちゃ駄目だよ」
「よし、じゃあ足が痛いときは鍛錬休むわ。毎日かもしれないな。俺の健やかな成長の為にいたしかたない」
「あ、ごめん炭治郎に言ったの、私。善逸は言わなくても休むから心配してない」
「おいこらっ!俺の心配もしろよ」
「ははは、ありがとう、光希」


喋ってるうちに、食べ終わる男子二人。
光希に追加された分もぺろりと食べる。

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