• テキストサイズ

雷鳴に耳を傾けて【鬼滅の刃】我妻善逸

第53章 協同逢瀬作戦2


嬉しそうに抱き合う光希と善逸。

「……因みにこれはまだ完成形じゃ無いよ」
「え?どうしたら完成するの?」
「私と善逸が横に並んで完成、だよっ!えへへ。私の隣には善逸が居ないとね」
「………っ!」

光希がそんな可愛いことを言うから、流石に照れくさ過ぎて光希を離して、顔をそむける善逸。

「あっははは。照れてる」
「もうっ!炭治郎たちが困ってんだろ!」

「あはは、ごめんね二人とも」

光希は炭治郎とカナヲに目を向ける。


「う、ううん…。あの、これ……」

カナヲが椿油をおずおずと光希に差し出す。


「ありがと、カナヲ」

光希はそれを受け取って、女子二人は部屋の中に入っていく。



炭治郎も居間に戻る。

「なんか……凄いな、本当に」
「………恥ずかしいっての」
「でも、二人のこと見てる時、カナヲから羨ましいって匂いがした」
「……そうかよ。じゃあやってやれよ、炭治郎。こんだけ見せたんだ」
「が、頑張るよ。俺の出来る範囲で……」


光希は自室で椿油をカナヲの髪につけてやる。

「……す、すごいね。光希たち、いつもあんな感じ?」
「そうだね。まあ、あんな感じ、かな。善逸は思ったこと全力で出してくるから。良くも悪くも」
「光希も、ちゃんと女の子になってるんだね」
「そりゃね。善逸がちゃんと愛してくれる分、私は私で応えなきゃ。それだけだよ」
「いいなぁ、愛されてて」
「カナヲも愛されてる。あいつも……不器用だから」
「………うん」


「よっし!別嬪さん!」
「ありがとう、光希」

光希はカナヲの髪を整え終えて、ぽんと背中を叩いてやる。


深い緑の羽織をカナヲに渡し、自分は白の花柄の羽織を着る。


「楽しもう、カナヲ!」
「うん!」

手を繋いで部屋を出る。


/ 1083ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp