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雷鳴に耳を傾けて【鬼滅の刃】我妻善逸

第52章 協同逢瀬作戦


その後、男子達は布団の中でぶっちゃけまくりの赤裸々トークを繰り広げ、炭治郎は赤くなったり青くなったりした。

二人がどうやって付き合い始めたか等も、善逸は炭治郎に話して聞かせる。自分の情けない部分も正直に話した。


おかげで炭治郎は善逸と光希の恋愛事情に関する試験があったら満点をとれるくらいに詳しくなった。


「やべえ俺、話し過ぎたかな。光希に殺されるかも」
「その時は俺も一緒に殺されるよ」
「……少しは参考になったか?」
「うん、だいぶ参考になったよ。善逸頑張ったんだなあ」
「そうよー。何せ相手が光希だよ?周りにどんだけ好敵手いんのよって話だよ。でも、欲しいならちゃんと言わなきゃな」
「うん。善逸凄いな」
「へへへ。俺を尊敬しろ!」

善逸は嬉しそうに歯を見せて笑う。


「こんな俺でも出来たんだ。お前にだってできるさ」
「ありがとう」
「……お前も、光希と一緒でちゃんとお礼が言える子で偉いな」
「え?そんなの当たり前だろ?」
「………そうだな。よし、寝るぞ」
「うん」

善逸は灯りを消す。
炭治郎の足が布団から出ていたので、布団をきれいに直してやる。


「……俺が野郎と一緒に寝るなんてな」
「ははは、おやすみ善逸」
「おやすみ」


鍛錬の疲れもあって、二人はすぐに眠りについた。

寝ぼけて抱きついてくる善逸に何度か起こされたが、炭治郎もよく寝られた。



翌朝、炭治郎が起きると既に光希が庭で刀を振っていた。

「おはよ、炭治郎。早いね」
「おはよう。光希こそ。いつもこんなに早いのか?」
「うん、癖で起きちゃうの。まだゆっくりしててね。手拭い使って。はい」
「あ、ああ。ありがとう」


昨日、善逸からいろんなことを聞いてしまったため、光希が手拭いを渡しに近付いてくると炭治郎の胸がドキッとした。

「ん?どうかした?」
「い、いや……別に」
「……善逸、あのやろ。何話しやがった」

光希から殺気が漏れ出す。
目を細めて一気に男化する。

「いや、善逸を怒らないでやってくれ。俺の為に話してくれたんだから!」
「ちゃんと有意義な事喋ったか?あいつ」
「もちろん!」
「ならいいけど」

炭治郎は、洗面所借りるね!とその場からそそくさと逃げた。

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