第51章 休日3
光希は、善逸の胸にそっと身を寄せる。
「私が背中を預けるには十分だ。頼りにしてるぞ、我妻隊士」
「もったいなきお言葉を賜り、恐縮です。総司令官…如月光希様」
善逸は、布団の中で光希を強く抱きしめる。
「……俺が、貴女をお守りします。けして俺より先に死なせません」
「任せた。私を、守れ」
「必ず」
「うむ!」
「……『うむ』は殿だろ?」
「あ、そっか。間違えた。あははは」
「ぷっ…、くくくっ」
「うん、なかなかいいね。立場を超えた禁断の愛、みたいな?きっと二人きりの時は違う態度なんだよね、あはは」
「へへへ、ちょっとゾクゾクするな」
「総司令官ごっこ」
「まあ、ごっこじゃねえんだけどな」
善逸は笑いながら腕の力を緩め、光希の髪を撫でる。
「俺、お前を守れるように強くなるから」
「善逸……」
「絶対に、俺が守ります。今度こそ」
「………はい。ありがとうございます」
「愛しています」
「私も、愛しています」
穏やかに微笑む光希に、善逸は優しく口付けをした。
決意と祈りを込めて。