第51章 休日3

「ああ、そういえば、」

話を変える光希。

「善逸は天元さんの稽古が終わったら、蜜璃さんの所行ってね」
「蜜璃さん？知らねえな」
「えと……私と喫茶店行ってた人」
「ああ、甘露寺さん…か？」
「そうそう。ちなみに善逸も会ってるよ？ほら、蝶屋敷で喧嘩して、善逸が私を追いかけてきた時に一緒にいたでしょ？頭が桃色の女の人」
「うーん……あの時はお前以外目に入ってなかった」
「え？そんなことある？善逸が女の人を気にしないなんて！」
「あるわ！」

「蜜璃さん、すっごい美人なのに」
「………何が言いたいの？俺が浮気なことをするとでも？」
「いやいや、単純に善逸喜ぶだろうなって思って」
「別に……そんなこと、ねえよ。お前以外の、そんな、ねえ」
「おっぱいすっごいよ！」
「お前……、俺はおっぱいで人を判断している訳では」
「憧れるなぁ、あのおっぱいは」
「いや、ちょっと、……あの」

「いい？善逸。蜜璃さんのおっぱいには気を付けて」

「なんだよ妬いてんのか？大丈夫だって。俺はお前しか……」
「いや、違う違う。そういうことじゃなくてさ」
「え…？」

「伊黒さんて人に殺されるからね」

光希は目をそらして冷汗を浮かべている。それを見て、本当にやばいんだろうなと善逸も思う。


「ご忠告ありがとう」
「うん。善逸、絶対に危ないから」
「そんなことない」
「あるわ！……伊黒さんに殺されちゃったらどうしよう。心配だ」

「そんなことないって！！大丈夫だ！」

善逸は声を張る。


「どんなに大きなおっぱいが目の前に来ても、俺はお前のおっぱいが一番好きだ！！」


光希が顔を引きつらせる。

「な、なんでそんな顔すんだ！」
「いや、……そんな大声で言われると引くわ。ただの変態にしか聞こえない」
「なんでだよ、喜べよ！お前のおっぱいは確かに大きくはないけど、弾力があって、」
「やめろっ！キモいわ！生々しくて引くんだよ！」
「はぁ？褒めてんだろが！」
「…………ｷﾓｲ」
「やだあそんな顔しないで！ねえ！」


善逸は女心の難しさを知った。